20万打企画 Vol,28









Sora wanted nothing but love out of Taichi.









沢山の人が好きだと言ってくれても。

私の冷えきった心は動きもしなかった。

トキメクこともなく、喜びを知ることもない。









愛情を受けていることも知っている。

それなのに私の目は必ずあの人だけを追い続けている。

今はここにはいない、彼を。幼馴染みの、八神太一を。









太一は旅だった。ブラジルに。

サッカー少年なら誰もが憧れる、あの地に。

それだけの実力を付けて、それ以上の力を求めて。









太一の中にあるのは、サッカー

自分の夢という、幼い頃から抱き続けているそれだけ。

一途で純粋で、よそ見はしない。

それだけを追い続けて、本当に夢を叶えようとしてる人。

凄い人。









だから私は何も言わなかった。

何も言えなかった。

「頑張ってね」

幼馴染みとして、その一言を伝えることしかできなかった。









太一のことが好きだ、なんて。

本当は行って欲しくないだなんて。

そんなワガママや、彼の迷惑になるようなことは言えない。

だって、太一が夢を追いかけ続けること嬉しく思うから。









沢山の人が愛の言葉を囁いてくれる。

優しさをわけてくれる。

それでも私の心は満たされない。

恋心にはぽっかりと大きな穴が開いてしまった。

なんてわがままなんだろう。

だけど仕方がないんだ。









だって私は、太一が好きだから。

たとえ想い伝えられなくても、太一以外愛せないことを知ってしまっているから。

家族愛も、友情も、愛情も

彼からのものでなければ意味がない。

そんな贅沢で我が侭なことを考えてしまうほど、私の心は彼に占領されてしまっている。

夢を追い求め旅だった彼に。









本当は。本当はきっと。









私は、太一の愛だけが欲しかった。



おり文:あなたの愛情だけが私の心を満たす
短くてゴメンナサイ。でも、こういうのもありかなと思います。